家には必ず、出入り口である「玄関」があります。
現代では、単に機能的な出入り口として玄関を使いますが、昔は、家の格式を表すものとして玄関を立派にして、主人や賓客を迎えるために用い、家族は、内玄関から出入りしたといいます。
「玄関」という言葉は、鎌倉時代の禅宗で用いられた仏教語の一つです。
玄妙なる、奥深い悟りの境地を指す「玄」と、門、入り口を指す「関」が合わさった「悟りへの関門」を表す言葉なのです。
言葉では言い表せないような素晴らしい場所への門、つまり、「仏教の入り口」に入ったならば、入り口に止まることなく、仏教の素晴らしい教えを聴聞して、大きな喜びと深い境地を得たいものです。
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