使用人から見た「主人」のこと、妻から見た「夫」のこと、さらに、「客」のことなど、様々に用いられる「檀那」という言葉。
これは、本来、仏教語であり、サンスクリット語で、「施主」を意味する「ダーナパティ」を語源とします。
お釈迦様の御入滅後、マガダ国の阿闍世王は、第一回結集(経典の編纂会議)の大檀那、つまり、大いなる施主となりました。
この時は、王舎城郊外の洞窟に、五百人の仏弟子が集まり、摩訶迦葉尊者を座長として開かれましたが、その長期間に及ぶ会議を全面的に支えたのです。
「施主」といえば、現在では、ほとんどが建築主や葬式の当主などを指しますが、本来は、 仏・法・僧に布施する人、供養する人のことをいうのです。