「男冥利に尽きる」「役者冥利に尽きる」などと、その立場や地位、職業において、最高に幸せな気持ちを得た時に、「冥利に尽きる」という表現を使います。
この「冥利」という言葉は、もともと「冥加利益」という仏教語です。
仏・菩薩によって、知らず知らずのうちに与えられる利益、また、善業の報いとして受ける利益のことです。
それが転じて、社会や他人から受ける利益や恩恵、幸福や幸運を意味するようになりました。
幸せを感じる瞬間は、人それぞれ異なりますが、人間として生まれたからには、人の道を歩み、皆が幸福になることを願って、「人間冥利に尽きる」と言えるよう、正しく生きていきたいものです。